2009.05.17 OUT
オフ36p \300
18禁
銀桂 特殊設定三種
・攘夷 白夜叉×貴公子(鬼畜)
・金魂 金時×ズラ子(ソフトSM)
・3z 銀八×桂君(ストリップ)

大変にイロモノで、設定活かせていない上にキャラ崩壊甚し。ご注意下さい。

【瞋】(攘夷 白夜叉×貴公子)




冷徹な眼。何も語らぬ酷薄なくちびる。


銀時はそうして桂をぞんざいに扱う。強引なことはもちろん、たまには縛ることもあった。嫌がると酷くされる。苦痛のほうが大きい関係だ。

あるときは戦後の死体の中で、あるときは不衛生な路地裏や山中で、他人の寝息が聞こえるほど薄い壁の寝室で。
銀時はわがままし放題だったけれど、それを桂が止めることは無かった。
この関係について、銀時から何か特別な言葉はない。桂もそれは同じだった。
一言だけ、銀時が桂に言いつけたことがある。

これは秘密だと、だれにも言うなと。

何度も何度も、その言葉は桂を縛る。



(To Be Continued…?)

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【貪】(金魂 金時×ズラ子)


目の前では桂がカウンタを拭いている。
隙のない横顔。化粧が崩れていない。爪の先まで手を抜かないのは桂のいいところだ。紫に塗られて整えられた爪は、ただでさえ白い肌を余計に青白く見せた。不健康そうな色。
寒いの?暖めてあげたくなっちゃうじゃん。
冷たいかと思って握ってみた指先は、思ったよりあたたかくて驚いた。
「ヅラ、あったかいね、手」
「今はズラ子だ。生憎と心が冷たいからな」
…そのとおり。

「お前さぁ、俺のこと好き?」
「なんだ突然」
「好きって言ってみ?」
桂はものすごく嫌そうな顔をして、吐き捨てるように「好きだ」と言った。やっぱり冷たい。嘘ばっかり。


このスナックの二階には、怪しげな商売をする店がある。裏の世界で生きていれば、そんな情報はいつでも入ってくる。『万事屋』と銘打ったそこは、危険な仕事ばかり請け負う裏の店だ。
主人を見たのは今日が初めてだった。同伴出勤の途中で目にした万事屋の光景を思い出す。桂の腰に男の腕が回され、髪に男の唇が触れていた。
俺、最初に言ったじゃん、付き合いだしたら縛るタイプだって。あれはホントなんだけど?
「香水変えた?」
「変えていない。というか、そもそもつけていない。知っているだろう」
「なんかいい匂いすんね」
派手な藤の着物の袂を引いてみる。スパイスの効いた甘い香を吸い込んだ。
「何が言いたい」
さすがに、言いたいことがあるとわかったようだ。でもそれは後ろめたいことがあるからじゃないのか。だって俺、見たから。
「この香水、あの黒髪のおにーさんの香水?」
「晋助か?」
「晋助って言うの」
桂はばつが悪そうな顔をした。こんな簡単に口を滑らせるなんて、彼らしくもない。
「何、もしかして浮気してんの?」
ふざけたように軽い口調に本音を乗せる。精一杯からかうように笑ってみたけれど、目が笑っていないと自覚している。
「そういうんではないぞ。あのバカが家賃を払わんから、取り立てに」
「お兄さんがカラダで払うって?」
桂の腕を今度こそ強くつかんで、有無を言わさずカウンタに縫い付けた。痛かったのだろう、厳しい目でにらんでくる。
「お兄さん、よかった?つーかもしかして、俺と付き合う前からカラダで払ってもらってたの?」
「何を言うか、そんなのではない。…というかお前、晋助に会ったのか?」
「会ってねぇよ。でも今日ちょっと見かけたの、家賃の交渉してるとこ」
すると桂は大げさにため息をつく。
「アレは奴が宿酔でな、大変だったのだぞ。近くにいたなら手伝ってもらいたかったほどだ」
嘘ばっかり。
この仕事をしていれば、口から出る言葉のほとんどが嘘や出任せだ。俺だってお店にくる女の子たちには「愛してる」とか言うし。桂はこの商売には似つかわしくないほどクソ真面目だけれど、酔っ払い親父相手に口説かれて嘘をつくことくらいあるだろう。だから俺たちは「嘘」に対して、どんな人よりも敏感でデリケートだ。

「手伝うって何…三人でしたかったの?」
「そういうことは言ってないだろう」
「悪いけど俺、お前を誰かと共有するとか、有り得ないから」





(To Be Continued…?)

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【癡】(銀八×桂君)


銀八先生がこの高校に来たのは去年の四月のことだ。受験生なのに、新任教師が担任だなんて、とクラスの大半は嫌がった。おまけにあの有様。皆は先生のだらしなさとやる気のなさに辟易していた。
一応禁煙であるはずの校内で、隠れて煙草を吸っている先生を見つけたのは偶然だった。先生が適当に指名したので、桂は学級委員をしていた。「集めて持ってきて」と言ったくせに、肝心の先生は見当たらない。たった一月ですっかりごちゃごちゃとした先生の城と化した国語準備室にも、鍵がかかっていて入れない。進路調査表のプリントを両手に抱えながらうろうろ校内を探していると、別館になっている体育館へ続く屋外通路の低い壁、ちょうど桂の腰の位置くらいから、ふわふわ漂っている煙を見つけた。生徒かと思って覗き込むと、そこに、先生が落ちていた。
「何してるんですか」
「見つかっちゃった?」
先生は口の端だけで笑う。そのいたずらっぽい仕草に、桂は呆れた。
「教師のくせに、どうして高校生みたいなマネをしているんですか」
「だって、部屋じゃ煙草ダメだって言うからさあ。喫煙者には厳しいんだよね、世の中。納税者だっつーのに」
「職員室に喫煙室がありますよ」
「あーだめだめ、あんな狭っくるしいところで、ただ煙吸うだけじゃ意味ないでしょ」
煙吸うほかに何の意味があるのだろうか。桂は目の前の大人がものめずらしくて、つい見おろして不躾にじろじろ眺めた。。
「お前も座る?つーか吸う?」
「教師がなんてこと言うんですか」
もちろん冗談だとわかったが、あんまりにも奔放な物言いなので、つい咎める口調になった。けれど桂はその壁をまたいで先生のとなりに座る。上履きのままだと気付いたけれど、一応タイルの床だということで、妥協した。
「コレ、近藤君にチクったりする?」
桂は因縁のある風紀委員の顔を思い出し、眉をひそめた。
「しませんよ、そんなこと」
桂と風紀委員の仲が悪いことなどお見通しなのだろう。
「ワリーね」
ちっとも悪く思っていなさそうな笑顔。桂は何に惹かれたのか、じっと見つめた。いつもへらへらとした態度の奥にあるものを知りたかったのかもしれない。
ふと気付くとなぜかその先生の腕が壁に桂を押し付けていて、至近距離に先生の目があった。いつの間にか煙草がなくなっている。
「せんせ、」
煙草のにおいがする。くちびるが暖かい。今まで味わったこともない、ぬるっとした感覚に、思わず目を閉じる。ほのかな苦味で舌がしびれた。先生の舌がぬるぬると入り込んできているのだ。
くちびるが離れた後、先生は笑う。
「口封じ」
それから先生と桂の奇妙な関係が始まった。


(To Be Continued…?)

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